業務用エアコンの取付けはまず、本体や資材を搬入する経路と置き場所の確保に始まります。家庭用と比べて大きくて重量がありますから、搬入も置き場もスペースに余裕を持たせて確保することが大切です。既に設置されている設備と交換する場合は、既設の業務用エアコンの状態を確認して、作業の手順を確認してから取付け作業となります。部材を再利用するときは使用に問題がないか確認を行い、それから新しい業務用エアコンの取付けとなります。
既設の場合はダクトなどが再利用できるので、思いの外作業時間が短く済みますが、新規だと配管や配電が必要です。配管や配電は専門的な技術と資格を持つ人が行う作業で、必要に応じて溶接もします。既存の設備を撤去する前に冷媒ガスの回収が必要なので、ガスを回収してから撤去が行われます。冷媒ガスは業務用エアコンの性能、信頼性を決定付ける大事なポイントなので、新規の封入時もしっかりチェックします。
試運転をして問題がなければ取付け作業の完了で、後は養生を剥がしたり、梱包資材などを回収して終了です。家庭用は大半が壁掛けなので、ダクトにしても冷媒ガスにしても、工事が大掛かりになることはあまりないです。業務用エアコンは、メンテナンスのハードルが高いので、取付け時に問題がないか徹底的なチェックが行われることも、時間がかかる理由の1つです。なるべく時間をかけずに早く工事を済ませたいなら、時間がかかりにくいタイプを選び、スムーズに作業ができるようにするのが賢明です。